エネルギーを生み出すのに欠かせない物質
私たちは、歩いたり走ったり、泳いだりするときエネルギーをずいぶん使います。息をするにも、心臓や腎臓、肝臓などをちゃんと動かせるのにもエネルギーが必要です。
そういうエネルギーは、電池もないのにどうやって出てくるのでしょう? じつは人間も動物も、体に必要なエネルギーを自分の力でつくります。そのとき、いろいろな
酵素
と一緒に、コエンザイムQ10という物質が活躍するのです。
体を動かすエネルギーは、食物としてとりこんだ炭水化物や脂肪を、肺から吸いこんだ酸素で燃やすときに出ます。エネルギー生産工場となるのが、どの細胞にもある
ミトコンドリア
という小さな器官。人間が自動車なら、ちょうどエンジンにあたるところがミトコンドリアです。そして、栄養素をうまく燃やすのに欠かせない物質が、コエンザイムQ10だといえます。
コエンザイムQ10は私たちの体内でつくられ、どの細胞にもあります。成人男性の体内には700ミリグラム(mg)ほどありますが、歳をとると、つくれる量も少しずつ減っていきます。たとえば心臓の場合、合成量は20歳をピークに減り続け、80歳になるとその半分くらいに減ってしまう。また、ストレスがたまったり、不規則な食生活が続いたりすると、コエンザイムQ10の量も減っていくそうです。
コエンザイムQ10はイワシなどの魚や肉類・ピーナツ・ブロッコリーなどにも含まれますが、量はわずかしかありません。食事でとり入れることのできる量は、4mgほどだといわれます。
そのコエンザイムQ10を、合成や抽出などさまざまな化学技術を使い、世界に先がけて日本の企業が大量生産法を仕上げ、30年ほど前から心臓の薬として使われるようになりました。欧米でも、
栄養補助食品(サプリメント)
としてずいぶん前から使われ、オリンピック選手や大リーガーなど、スポーツ選手も愛用しているそうです。
日本でも2001年から食品に、2004年からは化粧品に使ってよいことになり、たちまち有名になりました。エネルギーをつくるだけでなく、あぶない
活性酸素
を退治する抗酸化作用もあるし、免疫力を高め、血圧を正常にし、動脈硬化を防いだりする働きや、顔のシワを目立たなくするといった美肌効果も期待できるほか、いろいろな効能があることがわかってきました。最近では、疲労に対処するために重要な役割を果たすのではないかとも言われています。
▲このページの先頭へ戻る
化学製品について
|
日本化学会
|
夢・化学-21
|
プライバシーポリシー
|
お問い合わせ
Copyright (C) 2006 Dream Chemistry 21 Committee/The Chemical Society of Japan. All Rights Reserved.